水熱処理によるもみ殻焼成灰中シリカの高純度化

摘要

農林水産省の平成 27 年度廃棄物等発生量報告では、国内でもみ殻は年間約 180 万トン程度発生して いる 1 。これらは畜舎や堆肥などに利用され、残りは廃棄される。一方で、もみ殻中には 20%程度のシリカお よびカリウムが含まれており、それらを分離しシリカ源、カリウム源として有効利用することが期待される。 我々の研究グループでは、これまでに水熱処理により廃ガラスからナトリウムをほぼ完全に除去し、リサ イクルセメントのシリカ源として利用することに成功した 2 。本研究では、水熱処理によりもみ殻(Rice hull: RH)を焼成したもみ殻焼成灰(Rice hull ash: RHA)からカリウムなどの成分を抽出分離することで、高純度シリ カを得ることを目的とした。