(S1.17-S0026) 高保磁力を有するサブミクロンサイズのSm_2Fe_(17)N_3 粒子の合成

摘要

Sm_2Fe_(17)N_3 は永久磁石材料として特筆すべき磁気特性を有する[1]。しかしながら、高い異方性磁界（26 T）がありながら、その保磁力は異方性磁界の一割未満しか達成できていないのが現実である。多田らは、還元拡散法を用いてSm2Fe17N3 粉末を作製し保磁力と粒径依存性の関係を報告し、Ti なしで最大1.9 T、Ti を入れることで最大2.5 T の保磁力を、約2 μm の粒径で達成している[2]。還元拡散法の一つの利点は、還元拡散前のFe の粒径を制御することで、Sm_2Fe_(17)N_3 の粒径を制御できる点にある。本実験では、還元拡散法を用い、0.5 - 3μm 程度の粒径のSm_2Fe_(17)N_3 粉末を作製し、保磁力2.32 T を達成したので結果を報告する。