超音波法によるレール軸力の評価に関する研究（レール軸力とウェーブレット係数の関係について）

摘要

レールの継目は乗心地の悪化や騒音の発生源となることから，軌道保守の短所となっている．これらの問題を解消するために，複数のレールの継目部を溶接して1本の長いレールにするロングレール化が推進されている．しかし，気温の上昇などにより生じる熱応力（以下，軸力）が原因となって起こる座屈や破断が問題視されている．本研究では，より高精度の保守管理手法を提案するにあたり，「非破壊での検査が可能」「少人数での作業が可能」「作業員の労力軽減」「人体に悪影響を与えない」「作業時の取扱いが簡便」を考慮した結果，超音波法（Ultrasonic wave method）による軸力測定を試みることにした．