コールドスプレーで成膜した光触媒皮膜の性状（粉末製造方法の付着形態への影響）

摘要

近年，環境に対する関心がますます高まっており，有害物質発生の抑制や分解除去に関する技術開発が進められている．光触媒材料は表面への光の照射によって表面が活性化し，防汚性，有害物質の分解，抗菌性などの特性が得られる．分解に要するエネルギーも少なくて良いため，環境問題への関心の高まりを背景に注目されている材料の一つである．この材料の形態は粉末状または液体の状態であり，製品へ応用するためには何らかの方法で基材に固定化する必要がある．固定化ではある程度の密着力が必要である．また，分解能力を高めるためには，固体化による能力低下を抑えながら，接触面積はできるだけ広く，例えば多孔質であるほうが有利であると考えられる．