(P84-P0098)TNTZ 合金の陽極酸化による白色被膜形成に及ぼす電流密度の影響

摘要

Ti はその生体適合性から生体材料，主に歯科デバイスに用いられる．ただしTi を含めた金属材料はセラミックスやレジンに比べ明るさや白さに代表される審美性に劣る．解決策の一つとして，Miura-Fujiwara らは大気中における熱処理でTi 基板表面に白色Ti 酸化物 (TiO2) を生成させ，Ti 合金への審美性の付与を試みている1)．一方で，高温酸化は基板への酸素拡散に起因する脆化が課題である．そこで本研究では，β 型Ti 合金Ti-29Nb-13Ta-4.6Zr (TNTZ) の陽極酸化による白色被膜生成を試み，印加電流密度の変化が及ぼす生成被膜の色調や断面構造，膜厚への影響を調査した．