( 63-0190) 冷間工具鋼の機械的特性に及ぼす窒素雰囲気中での熱処理およびほう化処理の効果

摘要

冷間鍛造に用いられる金型材料の冷間工具鋼には, 主に中Cr または高Cr 合金工具鋼が使用され,焼入れ性を有することから, 焼入れにより表面硬度, 耐摩耗性を向上させる方法が一般的である. また, 冷間工具鋼に窒化処理を施すことで表面に窒化物層を形成させ, 表面硬度, 耐摩耗性を向上させる方法も広く利用されているが, 各処理により得られる硬度は1000 HV に満たない.そこで本報では, 冷間工具鋼(KD11MAX)に対して窒素雰囲気中での熱処理および, 安価なAl 添加溶融塩浴を用いたほう化処理を施し, 各処理により得られた処理表面の機械的特性を比較検討した．