(556-0022)亜鉛製錬における採取率向上を目指した焼鉱の三次元存在状態解析

摘要

亜鉛鉱山では浮遊選別技術開発が進み、鉱石を微細化し微粉鉱とすることで亜鉛の採収率向上を図っている。このため、近年では微細な精鉱の比率が増加する傾向にある。ところが、微粉鉱を原料とする場合、キャリーオーバー焼鉱が増加してしまい、ボイラーの閉塞や焙焼炉内の流動不良、過焼結などといった問題が生じ、生産効率や亜鉛採収率を低下させる要因となっている。このため、微粉鉱を対象とした酸化焙焼において、焙焼炉の焼鉱を均一に酸化するための技術を構築することが求められている。しかし実際には焼鉱の状態やその原因についてはほとhど明らかにされていない。そこで我々は、種々の物理評価解析技術を用いて焼鉱を評価し、焼鉱内の各物質の存在状態を明らかにすることで、流動不良や過焼結の原因を明らかにし、亜鉛採収率向上の手段を検討した。