エナメル線における繰り返しインパルス部分放電開始電圧と表面電位計測

摘要

近年，高効率運転が可能なインバータ駆動モータの適用が様々な分野にて拡大している。しかし，インバータ電源とモータ間のインピーダンス不整合により，モータ巻線にはインバータサージと呼ばれる繰り返し高電圧パルスが発生し，モータ巻線において部分放電が発生する危険性が指摘されている。このような背景の下，近年，インバータサージを模擬した急峻な立ち上がり（ns領域）を有するインパルス電圧下の部分放電現象の研究が行われている。本研究では繰り返しインパルス電圧下の部分放電開始電圧（RPDIV: Repetitive Partial Discharge Inception Voltage）とエナメル皮膜上の帯電の関係に注目し実験を行った。