有機分子自己組織化膜における分子鎖構造の摩擦特性への影響

摘要

本研究では、直鎖のアルキル鎖とエチレングリコール（EG）の異なるユニットを併せ持つ分子であるmethoxy-terminated tri（ethylene glycol） undecane thiol （EG3OMe）を用いて、アルキル鎖の部分を固定層、EGユニットを流動層とみなし、アルキル鎖のみの分子からなるSAMと比較して、単分子膜でも良好な摩擦特性が得られると考え、金基板上のSAMを用いて、分子鎖の構造がSAMの摩擦特性に与える影響について検討した。