自律成長型リゾミック·リンクによる情報の自己組織化機構：リゾミック·リンク機構のモデル化

摘要

今やインターネットは人々が自由に情報を発信·交換·消費する情報化社会のメディア環境として，また現代社会の諸活動に欠かせない社会基盤となっている．インターネットは Web ページに代表される，個人から不特定多数の人間への情報発信を可能とするメディアを生み出した．しかし，それらメディアを通して伝達される情報は一度送り手から発信されると，その受け手によって消費される基本的にパッシブな存在であり，既存のマスメディアにより発信·消費される情報と何ら変わりがない，また，www（World Wide Web）上に発信された情報は，しばしばハイパーリンクにより他の情報から言及を受けるが，言及された情報自体は何らかの影響を受けることはなく，情報間の構造は変化しないという意味で一方的な存在でもある．