自動調理プロセスのカスタマイズを支援するユーザインタフェースの設計

摘要

調理機械により自動化された調理プロセスは，動作ロジックが明らかではなく，また食材の加工状態も分かりにくい．そのため，自分らしく調理をアレンジしたいというユーザのニーズを現状では満たしていない．この問題を解消するためには，ユーザが望む調埋結果が得られるように調理のプログラムをカスタマイズするための手段と情報を機械が提供する必要がある．本研究では，自動調埋プロセスをユーザがカスタマイズするための「対話性」を強化することを目的として，それに必要な手段と情報をユーザに提供するユーザインタフェースの設計手法を提案する．現行の製品で不足するカスタマイズのための情報を確認した上で，それらを加工点分析とThematic Organization Packetsの理論を用いて抽出する．本稿では，オーブンレンジのオーブン機能を対象とし，分析対象を加熱調理プロセスの設定場面とする．そして，調理プロセスのカスタマイズとは，従来のレシピに対して出来栄えの程度の変更，材料の量を変更するためにレシピを改変することを指す．