MRI用高温超電導高安定磁場マグネットシステム開発（I-6）～局所的Ic劣化時のREBCO線材のクエンチ特性

摘要

REBCOコイルでは，クエンチ時の熱拡散速度が遅く，局所的に劣化が進行するため，クエンチ領域の検出が難しく，焼損に至る恐れがある［1］。この様なREBCOコイルの保護対策を構築するには，REBCOコイルのクエンチ要因やクエンチの発生メカニズムを明確にする必要がある。そこで，本研究では，REBCOテープ線の局所的I_c劣化に着目し，局所的I_c劣化がクエンチ特性に及ぼす影響を明確にするために，REBCOテープ線の一部を切断することで局所的I_c劣化を模擬し，安定化銅の有無や冷却条件がI_c劣化部の電圧変化や焼損時の電流値等のクエンチ特性に及ぼす影響について検討した。