吹出型風洞の吸込口条件が整流に与える影響

摘要

航空機をはじめとし，自動車や鉄道などのあらゆる分野において，風洞実験は盛hに行われている．このとき，実際の物体は静止状態の空気中を移動するが，風洞実験では対象物を固定し，人工的に作り出した風を送ることで再現することが多い．静止状態の空気に対して，人工的に作りだした風にはどうしても乱れが発生してしまう．主流に発生した乱れは境界層の遷移現象やはく離に影響を及ぼすとされており，実験には乱れが小さな低乱風洞が必要不可欠であり，乱れ強度は0.3%以下が望ましいとされている．この低乱風洞を作るためには整流に金網やハニカムなどを用いており，これらの条件に関する実験が過去に行われている．