巡航経路での四次元軌道の予測精度と調整可能時間の分析

摘要

各国?地域における将来の航空交通管理の計画においては，今後予測される航空輸送の需要増加に対応するべく，四次元航法を利用した航空交通管理手法の導入が計画されている.近年の航空機は，特定の位置を特定の時刻に通過することが可能になりつつあり，このような機能は三次元位置と時間の次元を合わせて四次元航法と呼ばれ，その軌道は四次元軌道と呼ばれる.これまでに新たな運航方式のーつとして巡航経路での四次元軌道の管理が試行された.これはCFDT (Calculated Fix Departure Time)運航と呼ばれ，羽田空港のような，交通量の大きな空港へと至る混雑空域の入域位置にウェイポイント(以下WPとする）を設け，各航空機にそのWPの通過時刻を指定することにより混雑空域内の交通量を調整することを目的としていた.