3G01境界層制御におけるプラズマァクチユエータによる体積力導入手法の影響

摘要

現在，航空機開発に用いられる一般的な風洞設備 では，実際の航空機の運用条件と同様の高レイノル ズ数を実現することは困難である.航空機の運用条 件に対して低いレイノルズ数で風洞試験を行うこと による空力性能予測の誤差は，レイノルズ数効果と してよく知られており，航空機開発において留意し なければならない重要な因子となっている特に 高揚力装置や主翼空力舵に関しては，主翼境界層の 特性の違いが，運用条件とは異なる主翼後縁流れを 生じる可能性が高いため，この影響を可能な限り緩 和することは重要である.理想的には，運用条件と 同一のレイノルズ数にて風洞試験を行うことが望ま しいが2)，これを実現するためには極めて高コスト の設備を必要とするため，非常に限られた場合にの み実施されているのが現状である.このため，一般 的な風洞を利用しつつ，簡便?低コストな方法でレ イノルズ数効果を緩和することが求められている.