自然なICT利用のための日用品型インタフェース awareMaterialに関する研究～財布·カバン型Materialの試作

摘要

今日までのハードウェア技術の発展により，PCやスマートフォンのようなデバイスのみならず，身の回りの生活用品も人とコンピュータ間のインタフェース－いわゆるウェアラブルデバイスが現実的なものになってきた．本研究ではユーザがコンピュータやスマートフォンを操作せずに自然にICTを利用できる新たなツールとして日用品型インタフェースawareMaterialを提案し，その開発を行なっている．ユーザは，awareMaterialを使用することで日常の生活の中でコンピュータやスマートフォンを取り出すことなく自然な形でネットワーク上の情報にアクセスでき，特別な意識をせずにICTの恩恵を享受することができる．現在は，awareMaterialの位置付けと潜在的な効果を検討するとともに，その一例として開発を行なってきた財布型に加え，新たにカバン型awareMaterialの設計と開発を行なっている．本稿では，構想しているawareMaterialの位置付け，開発している財布型の利用シーンとその構成，新たに開発したカバン型awareMaterialについて述べる．