空間知におけるソフトウェアモジュールの共通化と目的に応じた多彩なロボットの開発

摘要

本稿では，高齢者の介護予防を目的として，ユーザモデルに基づく見守り支援システムについて述べた．活動量に着目した例では運動の強度や質によってクラスタリングで可能であることを示した．さらに詳細な行動についてモデルに取り込むことを目指し，場所に依存した行動に着目しファジィ推論による行動認識を紹介した．最後に歩行データのユーザモデル構築とそれを用いた支援システムについて述べた．以上のように，ユーザの行動をある程度分類し，それぞれのグループに対するモデル化を行うことで，モデル毎にシステムを適用することが可能である．高齢者の多種多様かつ変化の多い生活に対して，柔軟に対応可能なシステム構築を今後も目指していく．そのためにも，RTミドルウェア，RSNPなどの利用·活用が重要である．センサやアクチュエータといった部品，制御システムなどを再利用可能なモジュールとして提供し，ロボット市場の拡大と中小企業の参入を期待したい．