軟式野球用三ローラ式ピッチングマシンの投球性能に関する研究

摘要

日本の軟式野球の競技人口は約120 万人であり，硬式野球の約4 倍にも上る．一般に野球の練習で使用されているピッチングマシンは，大別すると2 種類があり，バネの復元力を利用したアーム式とローラの摩擦力を利用したローラ式がある．アーム式は球速，ローラ式は球種，球速を変化させることが可能であるが，両タイプとも即座に球種，球速を変化させ任意のコースに投球することは難しい．本研究では，軟式野球用の三ローラ式ピッチングマシンを製作し，球速や投球精度などを投球実験から評価した．また，軟式野球ボールと平型，凹型，凸型の三種類のローラの有限要素モデルを作成し，投球解析を行い，投球後の球速，スピン量などのボールの動的挙動を明らかにし，投球性能の高いローラ形状について検討を行った．さらに，ピッチングマシンの製作コスト削減を目的とした小型ローラのローラ形状について検討をした．