セルロースナノファイバー/モンモリロナイト複合材料界面を通した応力伝達に関するX線的解析

摘要

セルロースは地球上に最も豊富に存在する天然资源であり，石油由来製品の代替材料として有効利用が求められている。中でも，セルロースを解繊することによって得られるセルロースナノファイバー(CNF)は，軽量かつ高強度·高弾性率を有するなど優れた特徴を数多く有する。CNFの作製法として，グラインダー法などの機械的解繊やTEMPO触媒酸化法などの化学的解繊が報告されてきたが，得られるCNFの構造および物性は解繊手法により異なることが考えられる。従って，利用展開のためにはCNFの種類が材料の特性に与える影響を検討する必要がある。CNFの利用法として，その優れた力学物性から,複合材料のフィラーとしてのみならず，他の汎用高分子と同様に，マトリックスとしての応用が期待できる。本研究ではマトリックスとして機械的解繊および化学的解繊によるCNFを用い，フィラーとしてモンモリロナイト(MMT)を充てhした複合材料を作製した。