CeO_x－FeO_y－BaO触媒のNO直接分解反応機構の解明

摘要

窒素酸化物（NOx）は酸性雨や光化学スモッグの主な原因物質であり、その排出低減が強く求められている。様々なNOx排出低減策の中で、NOの直接分解反応（2NO→N2＋O2）は熱力学的には低温でも進行し、また還元剤を用いないため理想的なNO除去法と考えられ、関心を集めている。当研究室ではこれまでに、Ce－Mn系酸化物にBaを担持した触媒がNO直接分解反応に高い活性を持つことを報告している。またMnに比べ毒性の低いFeをCeと複合したCe－Fe酸化物固溶体にBaを担持した触媒も比較的高い活性を示し、その触媒活性は触媒の塩基性と相関があることも報告した。本研究では、CeO_x－FeO_y－BaO触媒のNO直接分解反応機構について検討を行った。