異なる構造のAuPdバイメタルナノ粒子を担持したハイドロタルサイト触媒によるアルコールの選択酸化反応

摘要

アルコールの酸化反応は，医薬品や香料といった有用化成品の中間体であるアルデヒド，ケトンを得ることができる．しかし，酸化剤としてマンガン塩やクロム塩が用いられているため，安全性，廃棄物処理の観点から，改善の余地がある．そこで，酸化剤として分子状酸素を用い，再利用が可能な不均一系触媒による酸化反応の構築が求められている．本研究では，アルコール酸化反応に対し，層状塩基性粘土化合物であるハイドロタルサイト（HT）へ，種々の調製方法にて合成したAuPdバイメタルナノ粒子（AuPd NPs）を担持し，分子状酸素を用いたアルコール酸化反応に対する活性と触媒活性点構造の関連について検討した．