パルス電流波形が溶滴移行に及ぼす影響/溶滴移行現象のモデル解析（2）

摘要

本研究では，高精度な自由表面解析手法であるPLIC-VOF(Piecewise linear interface calculation-VOF)法に基づいて，溶滴移行現象の数値解析モデルを作成し，移行形態に影響する因子の定量的な解析を行っている。パルス電流波形を適用することで，溶滴移行を制御し，スパッタ発生量をかなり減少させることができる。しかし，現状では矩形波と台形波の使い分けが明らかではなく，矩形波の場合も実験的にパルスピーク電流値，パルス幅を変えながら決定する方法が主体的に行われており，選定基準が明らかにされていない。本報告では，電流波形を矩形波パルス電流として，電磁力の移行形態に及ぼす効果を解析することとした。