3次元CADを用いた解析結果の評価時における応力可視化アプリケーションの開発

摘要

従来，潤滑現象の解明には，潤滑解析が行われたが，自動車におけるエンジンの軽量化や電子制御化に伴い構造体の弾性変形を考慮する潤滑解析が必要となっている，この解析を，弾性流体潤滑（EHL）解析と言う．現在のエンジンの設計では潤滑問題の中で実動時に構造体がゆがみ，これを考慮した潤滑の数値解析を用いた設計が行われている［1］。EHL解析を行うためには，有限要素法などを用いた構造解析ソフトウェアを利用して行われており，形状データ作成や繰り返しの計算により非常に多くの時間を要する。また，構造体の寸法変更を伴う潤滑設計への応用は容易ではなく，計算の効率化のために，特殊なマトリックスを構造解析ソフトウェアから抽出する方法を用いるが，それを行うには構造解析ソフトウェアに対する知識が必要である。これが，EHLの必要性が増しているのに実用例が少ない要因だと考えられる.