原子力発電所におけるシビアアクシデント時の環境への放射性物質の放 出リスクの評価手法の開発(2)ソースタームPRDにおけるエアロゾル状 放射性物質挙動評価モジュールの開発

摘要

1． 本研究では、環境へのFPエアロゾルの放出量を 簡易的に評価する手法としてソースタームPRD を開発した。 ソースタームPRDの構築にあたり、様々な事故 シナリオにおける原子炉施設内でのFPエアロゾ ルの挙動を詳細に分析し、ソースタームに影響 の大きい重要現象を抽出した。それらの現象を 評価するモデルを作成し、ソースタームPRDに 組込み、試解析を実施した。ABCOVE試験結果と 比較し、モデルの妥当性確認を行った。 2. シビアアクシデント時、FPエアロゾルは原子炉 格納容器(CV)内の破損口から環境へ放出される ため、重要現象の一つとして、破損時点でのCV 内のエアロゾル浮遊量が挙げられる。そのため、 本研究では、破損以前にCV内から沈着等により 除去されたエアロゾル量を評価するモデルを作 成し、浮遊量の定量化を行った。