保温材下腐食（CUI）に対するAl溶射皮膜による耐食性の改善

摘要

近年，化学プラント設備の老朽化で，腐食·劣化を原因としている事故が多く発生している．化学プラントの配管はプロセスの関係上，保温材で希われている．この被覆材を巻いた配管において，運転時に高温流体が内部を流動している際の膨張と運転停止に伴う冷却による収縮が発生する．これらが繰り返されることによって配管カバーの接合部や計測器の設置部などに隙間が生じ，外部から雨水等の水分や大気中の塩分が侵入し，配管の表面が腐食を起こす，これが保温材下腐食　CUI（Corrosion Under Insulation）である．