油圧分流回路を持つ電動油圧アクチュエータのモデリング手法

摘要

現在，次世代振子制御システムは実用化に向けて走行試験，ベンチ試験，パラメータの最適化等を実施しているが，走行試験の結果から車体傾斜アクチュエータ剛性の上昇に伴って軌道外乱による高周波振動成分の車体への伝達性が増加し，振動乗り心地が悪化することが明らかになった．ここで述べる高周波振動とは，乗り物酔いに影響の大きい0.3(Hz)前後の周波数帯域よりも高く，特に乗り心地レベルへの寄与度の高い0.5～2.0(Hz)の周波数帯域を意味する．本報告では，このような高周波振動対策として試験を行ったEHA内の油圧分流回路構成手法と，分流回路を構成したEHAのベンチ試験およびシミュレーション結果等について紹介する．