はやぶさ粒子の有機物分析などにより生命誕生の謎を探る

摘要

平成15年5月9日に、鹿児島県内之浦から、M-Vロケット5号機により、工学試験衛星「Musec－C」が打ち上げられた。これが、小惑星「1998SF36（後にイトカワと命名された）」に向けた小惑星探査機「はやぶさ」の旅立ちであった。その後、探査機「はやぶさ」は、プラズマ状イオンを加速·噴射することで推進する新しいイオンエンジンと地球スイングバイという新しい航法技術を実証するという成果をあげて、平成17年9月12日に「イトカワ」から20kmのゲートポジションと呼ばれる位置に達した。この日が「イトカワ」到着の日とされている。途中、大規模な太陽フレアに遭遇し太陽電池パネルの劣化に伴う電力低下というトラブルに見舞われながら、無事、「イトカワ」に到着することができた。