多孔質アノード酸化アルミナを鋳型として合成したプレートレット構造カーボンナノファイバーヘの白金担持と酸素還元電極特性

摘要

現在，Pt担持カーボンは酸素還元電極触媒として広く利用されている。当研究室ではこれまで，アノード酸化法により作製したポーラスアルミナ皮膜を鋳型とし，高分子を液相炭素化することで，ファイバーの長軸方向にグラファイト層が積層したプレートレット構造カーボンナノファイバー（CNF）の作製に成功している。CNFは粒子状炭素よりも反応ガスの透過性に優れ，また，活性な炭素のエッジ面がファイバー側面に存在することからPt担持に有利となると期待される。さらに熱処理により黒鉛化が進行し，白金蔵素間の相互作用が強くなることで白金の凝集による触媒能の劣化や，CNFの酸化消耗の抑制が期待できる。そこで本研究では，鋳型法で作製し，様々な温度で熱処理したCNFにP佃持を行い，そのPt分散状態と酸素還元電極触媒活性および耐久性を評価した。