無電解法によるNi-MWCNT複合めっき

摘要

カーボンナノチューブ（CNT）は機械特性、熱伝導性等に優れたナノ材料であり、CNT添加複合材料は優れた各種特性を併せ持つ新規材料として期待されている。一方、無電解ニッケルめっきは耐食性、機械特性等に優れる金属材料であることからエレクトロニクス部品や機械材料等に広く使用されている0よって無電解ニッケルめっき中にCNでを取込hだ複合めっきは優れた熱伝導性や機械特性を有する複合めっき材料としてその応用が期待できる。無電解めっき法によるNi－CNT複合めっき膜の作製についてはサイズの小さいCNTを用いた検討結果が報告されている1－2）が、直径100nm程度の大きなCNTについての報告は見当たらない。我々は直径100nm程度のCNTではCNT同士の凝集を比較的抑制し易いため、CNT添加により無電解めっき膜の特性を向上させ易いと考えている。本研究では比較的サイズの大きなCNTを用いた無電解m?CNT複合めっき膜を作製し、各種特性について検討した。