非平滑金属表面における次亜リン酸酸化反応機構の密度汎関数法による解析

摘要

無電解析出プロセスにおいて，析出させる金属薄膜の形状，物性をより高精度に制御するプロセスを開発するためには，現在未解明な部分の多い本プロセスの理論背景を体系的に理解する必要がある．我々は，量子化学計算を応用する計算書解析手法を掃いた反応機構の解的を目指しナこれまでに還元剤の酸化反応に着日して様々な面から検討を進めてきた.これらには金属表面として平滑表面を用いてきたが，実際の析出反応は，表面の欠陥箇所で優先的に進行することが実験的にも知られているため, 非平滑部分の効果を検討することは重要である．本検討ではこれらを踏まえ，還元剤酸化反応の反応場としての金属クラスターに非平滑部を導入し，その影響を解析した．