酸素選択的透過膜を搭載した酵素センサの開発

摘要

電極表面をグルコースオキシダーゼ（GOx）で修飾したグルコースセンサでは，酵素の基質である酸素の消費量または過酸化水素の生成量の計測によりグルコースを定量できる。しかし，生体サンプル計測では初期酸素濃度の影響および爽練物質（アスコルビン酸等）の存在は依然として大きな問題であり，過酸化水素も正確な謝定を阻害する場合がある。メディェ一夕分子を利用した計測方法も多数開発されているが，電極表面上における固定化酵素と高効率電子移動を保持した同時固定化は，現在でもチャレンジングな分野である．そこで，本研究では酸素選択的透過膜であるポリジメチルシロキサン（PDMS）膜上にGOXを固定化したメディェータフリーの酸素検出型グルコースセンサを開発し，その電気化学的挙動を調査した。さらに，同様の手法を用いてマイクログルコースセンサに報告も行う。