高性能二軸押出機による新たなステレオコンプレックスポリ乳酸の押出成形技術

摘要

生分解プラスチックなどで実用化の進む、poly（L-lactic acid）PLLA）の融点は170°Cで、汎用プラスチックレベルの耐熱性しか有しない。一方、PLLAとpoly（D-lactic acid）（PDLA）のラセミ結晶であるステレオコンプレックスポリ乳酸（sc-PL刃の融点は230°Cに達し、エンプラとしての使用が可能になる。しかし、工業的な連続押出成形での効率的なsc-PLAの成形プロセスは未だ確立されていない。従来技術では、sc-PLAの形成と同時に多量のホモ結晶が形成する、熱分解やエステル交換反応による物性の低下を抑制することができない。また、二次的な配向結晶化やアニーリングなどのプロセスを要する、多量の添加剤が必要となる、などコストパフォーマンスの良くない成形法がほとhどであった。本研究では超臨界二酸化炭素を最適導入した押出成形により、高品質なsc-PLAの成形体を開発した。