射出成形におけるバリ発生と金型歪との相関関係検討（第3報）－ポリカーボネート樹脂における計測

摘要

そして、既報において、円筒形状成形品を成形するためのスライドコア構造金型の、スライドコア同士の分割面に発生する縦バリ（以後、バリと略記）を対象として、金型に金型歪センサを設置して、バリ発生開始と金型歪センサ出力との間に深い相関関係があること、また、バリ発生時におけるモールドベースの変形状況を明らかにした。本報告では、まず、スライドゴア先端の変形（ダレ）によりコア同士の分割面にはじめから隙間が生じている場合のバリ発生形態と金型歪との相関関係について検討を行った。また、これまではポリプロピレンにおいて検討を行ってきたが、上記相関関係が、他の樹脂に対しても普遍的なものであるかを確認するために、ポリカーボネートを用いた検討を行った。