ポリメタクリル酸メチル／テトラメトキシシラン／二酸化炭素系における発泡挙動の観察

摘要

近年、超臨界二酸化炭素（scCO_2）を用いた高分子発泡体の研究が盛hに行われており、気泡径が10μm以下の微細な発泡体が得られることが分かっている。気泡中に断熱性能の高い無機多孔体などを形成することができれば、断熱性能がより向上することが期待できる。このため、高断熱性素材として注目されているシリカエアロゲルを高分子発泡体へ複合化する検討が進められている。複合化は、ポリマー／scCO_2／シラン化合物の混合物を連続的に押し出すことにより行うことを想定しているが、このような3成分系における発泡は複雑であり、発泡挙動に関する知見は少ない。本研究では、発泡メカニズムの解明を目的とし、ポリメタクリル酸メチルPMMA）／テトラメトキシシラン（TMOS）/scCO_2の3成分混合系における発泡過程の可視化観察を行い、発泡挙動を支配する因子について考察した。