バイオマスガス化ガス用低カロリー燃焼器の開発

摘要

地球温暖化対策の一つの方策として、バイオマスエネルギーの積極的な利用が求められている。しかし、特に日本において木質系バイオマスは山間部に広く薄く堆積しており、大規模発電に利用するためには、広い範囲からの収集が必要になる。だが、木質系バイオマスは嵩が高く長距離の輸送に適さないため、有効に利用されていないのが現状である。そこで本研究では、収集の範囲を広げなくてもいい小規模分散型発電システムをねらいとし、加圧流動層による木質系バイオマスのガス化と低カロリー焚き燃焼器を持った小型ガスタービンの組み合わせにより、ボイラー·スチームタービンを用いた同規模の発電システムより高効率を目指したものである。本稿では、発電システムの概要を説明し、本システムのために開発された、灯油／低カロリーガス化ガスのデュアル燃料システムをもつガスタービン燃焼器とその実証試験について主に述べる。