マイクロチャネル内イオン群からのラマン散乱イメージングによる非侵襲速度計測法の開発

摘要

マイクロ熱流体デバイス内における精緻な操作の実現に向けて，マイクロPIVなどに代表される様々な速度計測手法が開発されてきた．しかし，蛍光粒子の生体·生物への毒性などの課題点もあり，流動場や試料に影響を与えない非侵襲速度計測手法が望まれている．古川らは試料中に含まれるイオンからのラマン散乱光に着目し，イオン群の移動より非侵襲に速度計測する手法を提案した．しかし分光器を介して撮像された散乱光画像を用いているため，得られるイオン濃度分布は1次元のみとなっている．本研究では2次元のイオン濃度分布計測を実現し，速度計測に応用することで，新たな非侵襲速度計測手法の提案を行う．