煤を含む炭化水素火炎の乱流変動が炉内放射伝熱に及ぼす影響の吸収線データベースに基づく検討

摘要

伝熱の過半を放射伝熱が担う大型燃焼炉の設計に際しては，炉内の火炎がほぼ例外なく乱流火炎であることから，乱流火炎からの放射伝熱量の適正な予測が肝要となる．しかし，乱流変動が放射伝熱に及ぼす影響の評価は一部で試みられているものの，その手法は大型炉の設計支援ツールとして適用できるものではなく，炉内放射伝熱の数値予測は，乱流変動を無視し，温度と赤外活性ガス濃度の時間平均値の空間分布に基づいて行われてきた．