超音波を用いた関節軟骨変性の非侵襲評価に関する研究（超音波プローブとヒフの接触状態が超音波エコーにおよぼす影響）

摘要

高齢者に避けられない病気の1つに変形性膝関節症がある．変形性膝関節症は健康寿命に大きく影響し，さらには高齢者が要介護状態に至る大きなリスクの1つとされている．現在の診断方法にはX線やMRIを用いた画像診断があるが，定性的で変性初期状態を捉えることが困難，装置が高価かつ大型などの問題がある．上記の点から，臨床では非侵襲かつ安価で，膝関節軟骨の異常を定量的で早期に診断できる再現性の高い診断方法の確立が求められている．本研究では測定時の超音波プローブと皮膚試料の接触状態に注目し，超音波プローブと皮膚試料の接触状態と得られる反射エコーとの関係について調べた．