三日月翼付き可変剛性フィンを用いた生物規範型水中推進機構を備えた模型船の推進特性

摘要

一般に船舶などに用いられるスクリュプロペラに換わる流体内推進機構として，生物のヒレを模した弾性フィンによる推進機構の開発が行われているが，その弾性フィンにおいて高い推進効率を得る最適な剛性は常に一定ではなく，環境や運動目的などによって異なる．そこで，生物のヒレを模した弾性フィンによる推進機構の開発が行われているが，その弾性フィンにおいて高い推進効率を得る最適な剛性は常に一定ではなく，環境や運動目的などによって異なる．そこで，著者らは板ばねの有効長さの変化や弾性板のねじりを利用した可変剛性フィンを開発し，流体内推進機構としての推進特性の検討を行ってきた．本研究は，可変剛性フィンを備えた模型船を開発，可変剛性の有効性を検証し，小型船舶や自律潜水艇などへの応用のための基礎技術資料を得るものである．本報では，模型船の可変剛性フィンに三日月翼を付け，ヨーイング運動とスウェイング運動をした際の推進特性を検討し，従来の長方形の可変剛性フィンを用いた模型船の結果と比較する．