クエット型乱流の統計平均量と大規模構造の特徴

摘要

平面クエット乱流，ポアズイユ乱流，平板乱流境界層は壁乱流の基本的な流れで，その流路形状の簡単さにより壁乱流の基礎的な諸特性を調べるのに好都合である．このためこれまで多くの研究が報告されているが，ポアズイユ乱流，平板乱流境界層に比べクエット乱流に関する報告は比較的少なかった．クエット乱流では壁面近傍だけでなく乱流コア部にも速度勾配があること，およびせh断応力が断面内で一定という特徴がある．この特徴によりクエット乱流はポアズイユ乱流と異なった特性をもつ．ここではクエット（型）乱流をポアズイユ乱流と対比しながらその特徴について述べる．前半は，統計平均量の特徴について，後半はクエット乱流中に現われる大規模構造について述べる．