発振レーザー走査法によるLamb波の位相速度と群速度の同時計測

摘要

今回、不透明物体を伝搬する可視化法として、産業技術総合研究所で開発されたレーザー超音波可視化検査装置（LUVE; Laser Ultrasonic Visualization Equipment）を用いた。これは発振側をパルスレーザービームで走査させ可視化を行う装置である。受信側を走査するレーザープローブ走査法は、レーザービームを垂直に当て、かつ焦点距離を一定に保たなければならなかった。これとは逆に発振側を走査させる方法は、3次元任意形状物体を伝搬する超音波を可視化でき、レーザー入射角や焦点距離といった条件がなく、広い領域を伝搬する超音波の可視化が行えるといった特徴を有している。本研究では、アルミニウム（Al）板を伝搬するLamb波、Rayleigh波の可視化を行った。特にLamb波の群速度、位相速度を同時に計測する方法を提案し検証したので報告する。