丸ビルと千葉県機械金属試験所のダクトに使用されていた亜鉛めっき鋼板の腐食速度

摘要

（社）鋼材倶楽部（現，（社）鉄鋼連盟）では，東京駅前丸の内ビルヂング（以下，丸ビル）と千葉県機械金属試験場の送·排気ダクトに，長期間使用されていた溶融亜鉛めっき鋼板の腐食量と表面の付着イオン量を測定した．前回のシンポジウムでは亜鉛の腐食速度式W(t)＝at~n（Wは腐食量，tは使用期間，a，nは定数）において，n＝1に基づいて考察した．本シンポジウムでは腐食量の時間依存性を考慮して再検討を行った結果を報告する。ビルの内部のような一般に付着物の少ない環境では，めっき亜鉛の腐食速度は屋外に比べて低いだけでなく，経年とともに大きく抑制されてゆく特徴を有することがわかった．