新規Ni担持構造的複合体による難脱硫性化合物の吸着脱硫

摘要

燃料電池の燃料となる水素の原料として、石油系燃料は高効率かつ供給も容易であることから有力な候補の一つである。しかし、石油系燃料に含まれる硫黄分は水蒸気改質触媒を劣化させるため、0．1ppm以下まで除去する必要がある。脱硫方法には、1．水素化脱硫、2．酸化脱硫、3．吸着脱硫が主な方法としてあるが、本研究では、脱硫中に高温· 高圧の条件が必要なく、水素を用いない吸着脱硫法に注目した。吸着剤にはゼオライトをシリカ-アルミナのマトリックス成分に組み込hだ構造的複合体を調製し、そこへNiを担持させたものを用いた。キャラクタリゼーションと脱硫試験を行い、構造と脱硫特性の解析を行った。