(1B-14)グリーンコンポジットペレット製造における天然繊維定量供給プロセスの試作

摘要

現在，地球規模での資源循環型社会の構築がすすめられているため，複合材料分野においても廃棄方法やリサイクル方法における取り組みが活発に行われている．この廃棄方法やリサイクル方法等からGC（Green Composite）は環境に優しい複合材料として注目されている．KimらはGCペレット作製に廉価な単軸押出機とコーティング技術を組み合わせたペレット作製のためのストランド連続成形法（M－paRI）を開発しており，従来の方法に比べ，10倍以上の繊維長を有するGCの射出成形を可能とした．M－PaRlや従来のベント式押出機を用いたGC作製方法では，連続成形の必要性から撚糸形態で繊維が供給される．撚糸形態による繊維の投入は，定量供給の観点からは優れるが，紡績工程が必要なため効率とコストの面でデメリットがあり，混練中の解撚が必要なため，分散性が低くなる傾向がある．また，従来のガラス／ポリプロピレン（PP）ペレット作製手法を踏襲した高価な2軸押出機を用いる方法では，分散性を優先して混練に重点をおくため，繊維長が短くなることから，射出成形品の強度が低下する臨界繊維含有率がおおよそ30wt％程度と低い．