レーザー誘起蛍光法を用いた有機エアロゾル成分分類装置の開発

摘要

エアロゾル（大気中に浮遊する0．01－10μmの微粒子）は、気候変動（地球温暖化）へ甚大かつ複雑な影響を及ぼすことが指摘されている。特に人為的な排出量が多いアジアは、全球で見て最も大きな影響が現れている領域の一つであり、精度の高い観測が強く求められている。しかしながらとくに有機エアロゾルについては、動態が十分明らかになっておらず、モデルにおける表現が不十分である。この一因として、分類された有機エアロゾルの実時間測定法が確立されていないことが挙げられる。本研究では、粒子のレーザー散乱およびレーザー誘起蛍光法を組み合わせた装置を開発し、有機エアロゾル粒子を分類する方法を確立するとともに実時間分析による有機エアロゾルの動態解明を進めることを目的としている。