20世紀後半の日本の気候記録こ刻印されたエアロゾル効果

摘要

2007年冬は2月に平年よりも2．35°C高い気温（全国の都市化の影響の小さな17観測地点の平均値）を示したのを頂点として2006年秋からずっと温暖であった。このため、わが国における温暖化の推移が気になり、手元にあった理科年表のデータを中心に整理してみたところ、この100年ほどの間に気温がかなり上昇していることが分かった。戦後数10年間で平均気温が下がった地域は無く、寒冷地における最低気温の上昇が特に著しい。また、変動の様子を眺めると、大きな温暖もしくは寒冷事象は全国的規模で生じており、極端事象についてはかなり広域的である印象を持った。そこで、より詳細に気温の変動とそれに関連する変数との関係について調査した。