誘電泳動力を用いたマイクロ流路内粒子ピッチングマシンの制御特性評価: 第2報：Boxcar型電極における2粒子の離隔技術の検討

摘要

マイクロ流体デバイスを用いた粒子や細胞の分析と分取において，その精度と処理能力を増大するには，流路を流れる粒子と細胞の流路断面内の位置，主流方向の間隔，通過タイミング，速度を高い精度で制御する必要がある．すなわち，マイクロ流路内にて高精度なピッチングマシンのような技術を導入する必要がある．本研究では，これまで梯子型電極およびそれを改良したBoxcar型電極を流路内に付設し，空間と時間に対して周期的に誘電泳動力を粒子に付加することで粒子の位置，タイミング，速度を制御する技術を開発した．第1報ではBoxcar型電極付設流路を用いた実験によりBoxcar型電極領域の出口において粒子の位置，タイミング，速度の制御を約±10%の精度で行えることを示した．