カーボンナノチューブ探針を用いた高アスペクト比ナノスケール穴加工法の開発－引き上げ法によるカーボンナノチューブ探針の簡易作製

摘要

CNT探針の作製法については，電気泳動を利用してCNTカートリッジを作製し，SEM内にて従来の探針先端にファンデルワールス力により偶発的に付着させる方法や，CVDにより従来の探針先端に直接CNTを成長させる方法等がある．しかし，これらの手法は繁雑な手順や大規模な装置が必要である．また，作製率が悪いなど製造効率が悪く高価である点で問題が多い．そこで本研究では，平面に滴下したCNT分散液中からW探針を引き上げる方法に，CNTの電気泳動を組み合わせた簡易な作製法を考案し装置を試作した．また，CNT濃度および印加電圧の値を検討することで簡易かつ量産性のあるCNT探針作製法の開発を試みた．