UTST球状トカマク合体実験における軟X線トモグラフィーシステムの開発

摘要

小型で効率的である球状トカマク（Spherical Tokamak：ST）配位を形成する方法の一つとして、UTST装置でプラズマ合体立ち上げ法が研究されている。これまで合体中の磁気リコネクションによるイオン加熱については研究が進hでいるが、電子加熱機構については不明な点が多い。高い電子温度は中性粒子ビーム入射（NBI）をはじめとする追加熱を行う際に非常に重要となるため、プラズマ合体時に発生する電子へのエネルギー付与機構を解明する必要がある。高ガイド磁場中のリコネクションを取り扱った粒子シミュレーションでは、リコネクション点（X点）近傍で加速された電子が発生することが示唆されている。本UTST装置における単一視線の軟X線計測でも、200eV以上の高エネルギー電子の存在が報告されているが、発生場所や時間などの詳細はわかっていない。そこで本研究では球状トカマク合体生成領域を見込む40視線の軟X線を測定し、二次元トモグラフィー像を再構成するシステムを開発している。