地域細分化型世界エネルギーモデルを用いた核燃料サイクルと再生可能エネルギーの長期的可能性に関するシミュレーション分析

摘要

現在、世界全体で2050年にCO_2排出量を半減する目標がしばしば論じられており、温室効果ガス削減への関心が国際的に高まっている。その中で本研究では、線形計画法によりモデル化された地域細分化型世界エネルギーモデルを開発し、長期的な最適エネルギーシステムについて定量的な解析を行っている。本稿では、地域細分化型の世界エネルギーモデルに核燃料サイクルと高速増殖炉のメカニズム並びに、晴れ、曇りの天候パターンを考慮し、天候により太陽光の発電出力が変動するメカニズムを新たに追加し、2050年CO_2排出半減シナリオにおいて、核燃料サイクルと再生可能エネルギーがCO_2排出削減に及ぼす影響について分析を行う。